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Princess Splendor,the wood-cutter's daughterは、日本初期の物語である竹取物語(かぐや姫)の英語訳である。現物にはJapanese
fairy tale series, extra no.という記載がある。 1872年に来日し、後に日本初の女性宣教師であるMary Kidderと結婚した長老派の宣教師、Edward Rothesay Millerが英語訳をなしており、挿絵は小林永濯が描いている。表紙と裏表紙も合わせて、全96ページというちりめん本の中でも際立って大部のものであり、その内容(文、絵共に)の質の高さもちりめん本の中で屈指のものである。 文を囲む枠のデザインには竹の節を用い、全体に簡素で、上品なつくりとなっている。20枚収められている挿絵は、どれも落ち着いた、しかし、重みのない筆致で描かれており、字を追う目をところどころでしみじみと楽しませてくれる。ちなみにページ数が「竹ノ〜」というように表現されており、洒脱な面白味も感じられる。 ちりめん本としては珍しく章別されており、第1章Wood-cutter's daughter(竹取の翁の娘)(正しくはPrincess Splendorらしいが、本学所蔵のものでは確認できなかった)、第2章 The Courting(求婚者たち)というように話の流れに沿った無理のない分け方がされている。 Contentsページのある版もあるらしいが、本学が所蔵する第2版のものにはContentsページはない。 |
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