1530
すむ人もあるかなきかのやどならし
あしまの月のもるにまかせて
秋のくれにやまひにしづミて
よをのがれ侍ける又のとしの秋
九月十余日月くまなく侍けるに
1531
よみ侍ける 皇太后宮大夫俊成
おもひきやわかれし秋にめぐりあひて
またもこの夜の月を見んとハ
1532
題不知 西行法師
月を見てこゝろうかれしいにしへの
あきにもさらにめぐりあひぬる
1533
夜もすがら月こそ袖にやどりけれ
むかしのあきをおもひいづれば
1534
月のいろにこゝろをきよくそめましや
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