八代集の世界：北山切新古今集

みねにのこれるあきの夜の月
1515　　　題不知　　躬恒
あはぢにてあハと見（は）るかにみし月の
ちかきこよひハこゝろがらかも
　　　月のあかゝりける夜あひかたらひ
　　　ける人のこのころの月ハ見る
　　　やといへりけれバよめる
1516　　　　　　　　源道済
いたづらにねてハあかせどもろともに
きみがこぬよの月ハみざりき
　　　夜ふくるまでねられず侍ければ
　　　月のいづるをながめて
1517　　　　　　　　増基法師
あまのはらはるかにひとりながむれば