（『伊勢物語』を執筆する在原業平）…江戸時代の初めまで、『伊勢物語』は、主人公のモデルの在原業平自身が書いた草稿に、その愛人だった伊勢御（いせのご…「伊勢」とも。『古今集』時代の代表的女流歌人。）が加筆してできあがったと考えられていた。この見返しの絵は、そのような考えにもとづいて描かれている。上部には業平の略伝が記されているが、誕生地や元服の年月日など、事実とは考えられない内容も多い。

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