1906
さきにほふはなのけしきを見るからに
かミのこゝろぞそらにしらるゝ
熊野にまいりてたてまつり侍し
1907
太上天皇
いはにむすこけふミならすミくまのゝ
やまのかひあるゆくすゑもがな
新宮ニまうづとて熊野河にて
1908
くまのがハくだすはやせのミなれざほ
さすが見なれぬなミのかよひぢ
白河院くまのにまうでたまへりける
に御ともの人々しほやの王子にて
1909
哥よミ侍けるニ 後徳大寺左大臣
たちのぼるしほ屋のけぶりうら風に
なびくをかミのこゝろともがな
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